あなたは、仕事中毒人間?
さて、いかがでしたか?
 この質問に11以上あてはまった人は、『A型行動様式』をもった人です。つまり、『仕事中毒人間』の傾向がとても強い人です。
 
仕事中毒と心臓病の関係
 
 ハロルド・ブルン心臓血管研究所の二人の医師、マイヤー・フリードマン、レイ・ローゼンマン両博士が1964年に仕事中毒に関する研究を発表しました。両博士は仕事中毒的行動特性が心臓の病気の原因になりえることを報告しています。
 彼らの研究は、まず、いろいろな地位や職種の男性約3500名を募集し、食事の習慣、運動、喫煙の習慣、体重、心臓病の家族がいるかどうか、仕事中毒的行動特性があるかどうか、などをチェックしました。その膨大なデータをもとに10年間追跡調査したところ、3500名のうち257名が心臓病に罹っていました。その257名と心臓病に罹らなかった人達のデータを突き合わせたところ、彼らが『A型行動様式』と呼んでいる『仕事中毒的行動特性』がもっとも発病と関係していたのです。
 両博士はA型行動様式には4つの中核となる特徴があると指摘しています。それは、「いつも時間に追われている。」「自分の仕事に熱中している。」「他人と競争意識をもちやすい。」「せっかちで怒りやすい。」の4つです。
 
人生、仕事だけではない
 
 ベテランのサラリーマンには、このところ何年も、有給休暇は年に数日しか取っていない。テレビを見ているとなんとなくソワソワしてくる。趣味は仕事しかないと思い込んでいる。さほど急ぐ仕事ではないのに土曜日の午後や家に持って帰って日曜に仕事をしている人がいます。仕事が忙しいというより、仕事から離れること自体が不安だ。という人達です。立派なA型人間です。
 彼らは非常に大きなストレスの下で生活しているため、タバコのすいすぎ、過食、肥満、飲み過ぎなどの問題を同時に抱え込んでいる場合も少なくありません。
 それらがまた原因となり、慢性的ストレスにさらされることになります。それは常に彼らを緊張状態におくことになり、血圧、心搏数、呼吸数、血中コレステロールが上昇します。それが引き金となり、心臓病の発病につながるのです。まじめで実直、仕事をたのむと期日までにきちんと仕上げる。信頼出来る人です。しかし、仕事中毒です。高血圧、心臓病にくれぐれも注意して下さい。
 定年になり仕事がなくなった途端に、ドッと老けこんでしまう人がけっこういます。仕事がなくなってしまったら、毎日何をやってよいかわからなくなってしまい、生活の張りがなくなってしまったためです。50代で得点の高かった方は余暇の過ごし方の工夫をして下さい。
 人生、仕事だけではありません。