最近1年間のストレス度チェック 
 
  日常生活の出来事から自己診断
 さて、合計は何点でしたか。
 たとえば、この1年間に結婚し、妊娠して子供が生まれた、というのでしたら、結婚の50、妊娠の40、家族数の増加の39を加えて129となります。この合計が150〜199では37%、200〜299では51%、300をこえる人では79%が、その後2年間に病気になるといいます。これは病気全般に共通することで、300に近づくと「うつ」と「心臓病」が多くなり、さらに点数が高くなると、「ガン」と「糖尿病」が多くなるといわれています。
 この表はホームズ・ラエのストレス表といわれるものです。心身のひずみの引き金となりやすい日常生活上の出来事を集め、それがどの程度の強さがあるかをまとめたものです。人生の出来事のなかから「結婚」をマグニチュード50と定めて他の強さを計算しています。配偶者の死はその倍の100であるというように、ストレスの強さを点数化したのです。
 これハアメリカの文化圏で作られたもので、このまま日本人にあてはめるのは適当とはいえないかもしれませんが、一応の目安にはなるでしょう。
 
嬉しい出来事にもストレスはつきまとう
 
 人間の心の中を知ることはとても難しいことです。しかし、日常生活の出来事は案外つかめるものです。部下や同僚でいろいろな出来事が重なっている人には特に注意して下さい。人事担当者なら、さらに生活上の出来事を知ることになるでしょう。合計点数の高いひとは仕事上の変化を避けるとか、異動を延期するなどの配慮をお願いしたいと思います。
 もし、あなたが合計点数300をこえたら、該当した項目のうち来年に延期出来るものがあれば延期して下さい。中止できるものがあれば中止して、300以下にするような対策を考えて下さい。
 ここで特に注意しておいてほしいのは、300以上でも20%の人は発病しないということです。これはストレスを上手にコントロールできるならば、生活上のストレスが重なっても大丈夫ということです。どうしても300以下にならない方は、自分なりのストレスコントロールの対策をたてて下さい。
 また、ストレスは不幸なこと、悪い出来事ばかりでなく、喜ばしいことや嬉しい出来事のときにも起こることに注意して下さい。